あと施工アンカー品質管理一覧表 土木

土木

コンクリートのあと施工アンカー工法の設計・施工・維持管理指針 (案)

発行:社団法人 土木学会

アンカー種類 試験内容 試験本数 試験荷重 変位 判定 不合格の対処
金属系・接着系 目視検査  全数 一般的に設計荷重や許容荷重,
あるいはこれらを下回る荷重を
上限として引張力を加えて,
あと施工アンカーおよび
コンクリートに損傷を与えず実施する
- ・あと施工アンカーの種類,径,施工位置,本数,角度,突出寸法が施工計画書通りであること.
・あと施工アンカー部の母材のコンクリートにひび割れがないこと.
・金属拡底アンカーでは,拡径部が拡張していることを示すマークで確認.
・接着系アンカーでは,接着剤が母材のコンクリート表面に達して硬化していること.
発注者と施工者,専門技術者とで協議
触診検査 全数 ・アンカーボルトのがたつきなどの固着状態.
・金属拡底アンカーでは,抜け出さないことを確認.
・接着系アンカーでは,接着剤の硬化状態.
打音検査 全数 ・アンカーボルトの打音時の金属音や,反発の程度による固着状態.
・金属拡底アンカーでは,ナットで仮に締付けて軸力を仮に与えたうえで確認すること.
加力試験 1ロットの施工本数の1%の本数以上 ・設計耐力(軸引張力,せん断力)の判定.
・急激な抜け出し等の過大な変位が発生しないこと.

【資格の記載】

P27
4.1 一般
(3)あと施工アンカーの施工および施工管理においては,
専門技術者および技能者を配置しなければならない.
P7に専門技術者、技能者の定義について記載(資格の記載は無し)

あと施工アンカー工法
設計施工マニュアル(H31年)

発行:鉄道・運輸機構 鉄道建設本部

アンカー種類 試験内容 試験本数 試験荷重 変位 判定 不合格の対処
金属系・接着系 目視検査 全数 - - - -
打音検査 全数
形状検査 全数 定着長さ(超音波探傷器)
引張-非破壊確認検査 重要な構造に用いる:
10本あたり1本以上
引張耐力の60% 同じ日に施工したアンカー全数
簡易な構造に用いる:
30本あたり1本以上
せん断 原則行わない - - - -
「 アンカーや母材に作用するせん断力 > 軸方向引張力」
and せん断力で新設構造物の断面が
定まる場合は、引張/せん断の両方を行う
破壊試験 原則行わない - - - -
非破壊試験において不良なものが
多い場合、必要に応じて実施する

【資格の記載】

P28
5 施工
5.1 一般
(2)あと施工アンカー工法の品質管理は、適切な技能者、技術者を配置し、
あと施工アンカー部の所定の性能を確保するように、施工の各工程において管理項目を選定し、
施工計画書において時期やその頻度を明確にするものとする。
※資格についての詳細表あり

あと施工アンカーの
設計・施工の手引き(H30年)

発行:財団法人 鉄道総合技術研究所

アンカー種類 試験内容 試験本数 試験荷重 変位 判定 不合格の対処
接着系 - カプセル工法(ポリエステル系) 引張 - 非破壊確認検査 構造物の重要度 
重要:1/5 簡易:1/20
アンカーボルト1本当たりの
設計荷重 x 1.3程度
- - -
接着系 - カプセル工法(エポキシ系) 構造物の重要度 
重要:1 全数簡易:1/10
接着系 - 注入工法(エポキシ系) 構造物の重要度 
重要: 1/5簡易:1/20
金属拡張 - 打込み方式 構造物の重要度 
重要: 1/10簡易:1/30
金属拡張 - 締付け方式 構造物の重要度 
重要: 1/10簡易:1/30

【資格の記載】

P44 5.2施工計画
(3)施工計では,あと施工アンカー工法の施工の各工程で必要な専門技術者
および技能者の配置を明確に示すものとする.
※P45に(3)の詳細とJCAA資格の解説表の記載有

土木工事標準仕様書

発行:社団法人 日本鉄道施設協会 東日本旅客鉄道株式会社編

アンカー種類 試験内容 試験本数 試験荷重 変位 判定 不合格の対処
引張 - 非破壊 同一材料、同一種において 基準値(設計引張耐力
または引張耐力の保証値)以上である事
- - -
接着系
(指定ない限り無機系)
構造部材:1/5
非構造部材
(列車運行影響有り):1/30
非構造部材
(列車運行影響無し):1/100
金属系
(樹脂併用が原則)
非構造部材
(列車運行影響有り):1/30
非構造部材
(列車運行影響無し):1/100
金属系
(樹脂注入なし)
非構造部材
(列車運行影響有り):1/10
非構造部材
(列車運行影響無し):1/30

【資格の記載】

P18 18-3 施工管理者
あと施工アンカーの施工にあたっては、(一社)日本建築あと施工アンカー協会の認定する
作業資格認定者、またはこれと同等以上の専門知識を有する者を
施工管理者として現場に常駐させること。

構造物施工管理要領(R2年)

発行:東・中・西日本道路株式会社 各社

アンカー種類 試験内容 試験本数 試験荷重 変位 判定 不合格の対処
接着系 基準試験
引張試験
1回につき3本以上 アンカー筋の降伏強度以上 変位に異常がないこと - 対策を講じて再度基準試験を行う
金属系 基準試験
引張試験

ねじ径が8mm以下の製品は省略してもよい
1)工事開始前に1回
2)製品種別ごとに1回

1回あたり3本以上のアンカーで実施する
製品特性から求まる引張耐力(T)以上 変位に異常がないこと - -

【資格の記載】

PⅢ-101,106
(3)施工者の資格
あと施工アンカーの施工は、(社)日本建築あと施工アンカー協会の
認定する作業資格認定者のもとで行わなければならない。

構造物施工管理要領(R2年)

発行:東・中・西日本道路株式会社 各社

アンカー種類 試験内容 試験本数 試験荷重 変位 判定 不合格の対処
接着系 定期管理試験 引張試験
同一材料、同種の施工条件について
300本につき1回以上 or 1橋台・橋脚について
1回以上で頻度が多いほう(1回あたりは3本以上)
アンカー筋の降伏強度以上 変位に異常がないこと 基準試験に準ずる 対象とした全てのアンカーについて引張試験を行う。
適合しないアンカーは原則再施工
金属系 定期管理試験 引張試験
製品種別ごとに1回/300本以上 or 同一エリアにつき
1回以上で頻度が多いほう(1回あたりは3本以上)
製品特性から求まる許容引張力(Ta)以上 変位に異常がないこと 基準試験に準ずる 母材コンクリートが破壊した場合は監督員と協議する

【資格の記載】

PⅢ-100,106
(3)施工者の資格
あと施工アンカーの施工は、(社)日本建築あと施工アンカー協会の
認定する作業資格認定者のもとで行わなければならない。

構造物施工管理要領(R2年)

発行:東・中・西日本道路株式会社 各社

アンカー種類 試験内容 試験本数 試験荷重 変位 判定 不合格の対処
接着系 日常管理試験 ①施工条件・施工方法の確認
②穿孔径、穿孔長の確認
③穿孔後の清掃確認
④接着剤の充填確認
⑤打音確認
⑥アンカーボルト長さの確認
施工毎に全数 - - -
金属系 日常管理試験 ①材料確認 納入毎 - 品質規格証明書と合致すること
②施工条件・施工方法の確認 施行日毎全数 異常がないこと
③出来形確認 施行日毎全数 許容誤差以内であること

土木建造物設計施工標準Ⅱコンクリート構造物編

発行:西日本旅客鉄道㈱

アンカー種類 試験内容 試験本数 試験荷重 変位 判定 不合格の対処
金属系・接着系 目視 全数 下表参照 - アンカーの引抜
力が基準値
を上回ること-
-
接触 全数
打音 全数
引張 - 非破壊試験 設計方法によって変更する

【資格の記載】

-

【土木建造物設計施工標準 Ⅱコンクリート構造物編 試験荷重】

工法 アンカーの方向 構造物の重要度
重要構造物 簡易構造物
有機系 カプセル方式 下向き・横向き 1/5以上 1/20以上
上向き 全数 1/10以上
注入方式 全方向 全数 1/5以上
無機系 カプセル方式 下向き・横向き 1/5以上 1/20以上
上向き 全数 1/10以上
注入方式 下向き・横向き 1/2以上 1/10以上
上向き 全数 1/10以上

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