あと施工アンカー専門用語集

母材

アンカーを定着する対象物。(コンクリート等)

取付物

アンカーによって母材に取り付けられるもの。機器類・非構造部材・構造部材等。

固着

アンカーを母材に固定すること。

コンクリートドリル

コンクリート専用の穿孔ドリルで超硬チップの刃先がついたもの。

ボルト

取付物の固定あるいはその他の用途において、雌ねじアンカーに差し込んで用いる部材。
(合ボルト・六角ボルト・四角ボルト・皿ボルト・ちょうボルト・植込みボルト・平先寸切りボルト 等)

接合筋

金属系アンカーにおいて、雌ねじアンカーに差し込む異形棒鋼あるいは全ねじボルト。

全ねじボルト

頭が無く、全体がねじ部になっている棒鋼。

アンカー筋

接着系アンカーにおいて、母材に埋め込む異形棒鋼あるいは全ねじボルト。

アンカーボルト

接合筋およびアンカー筋の総称。

マーキング

①所定の深さの孔をあけるために、コンクリートドリルにつける印。

②アンカー筋を孔底まで埋め込むために、アンカー筋につける印。

穿孔(せんこう)

あと施工アンカーを母材に埋め込むために、母材に孔をあけること。

穿孔深さ

母材の表面から孔底の肩部までの深さ。

埋め込み長さ

アンカーを母材に埋め込む長さ。

有効埋め込み長さ

①金属拡張アンカーでは、母材表面から拡張先端までの距離。ただし、耐震補強用アンカーでは、「母材表面から拡張部先端までの長さから アンカー本体の直径を引いた距離」とする。

②接着系アンカーでは、母材表面からアンカー筋の有効先端までの距離。(先端部に所定の角度があるボルトは、その部分を除いた距離)

ブラシがけ

穿孔した孔の壁面に付着した母材の切粉を落とす作業。

締め付けトルク

①金属拡張アンカーの締付け方式のアンカーにおいて、拡張部拡張させるために、構成部材の一部(ナットまたはボルト)に加える回転力。

②あと施工アンカー施工後、取付物をナットまたはボルトで固定するために加える回転力。

アンカー

母材に取付物を取り付けるために工夫したもの、あるいは既存の躯体コンクリート(母材)と、新たに設ける構造部材との接合面で、力が円滑に伝達されるように工夫したもの。

あと施工アンカー

穿孔した母材の孔に固着機能によって固定されるアンカー。埋込み方法などによって「金属系アンカー」・「接着系アンカー」・「その他のアンカー類」に分類される。

あと施工アンカー工法

あと施工アンカーを用いた工法。

金属系アンカー

あと施工アンカーの一つで、金属製の部材によって固着するアンカー。

金属拡張アンカー

金属系アンカーのうち、固着部に拡張機能を有し、予め穿孔された孔の中でアンカーを打ち込みまたは締め付けることによって拡張部が開き、母材に物理的に固着するアンカー。

打込み方式

金属拡張アンカーで、ハンマーあるいはハンマーと打込み工具を用いて、アンカーの一部に打撃を加えて拡張部を拡張させ、母材に固着させる方法。

締付け方式

金属拡張アンカーで、アンカーに付属しているナットまたはボルトを回転・締め付けることにより拡張部を拡張させ、母材に固着する方法。

接着系アンカー

あと施工アンカーの一つで、穿孔した孔をアンカー筋と接着剤で充填して硬化させ、アンカー筋と母材とを物理的に固着するアンカー。

接着アンカー

接着剤の充填方式により、カプセル方式と注入方式とに分けられる。

カプセル方式

主剤及び硬化剤がカプセル状の容器に定量分離して収容されている方式と、主剤がカプセル状の容器に収容され、吸水によって硬化する方式とがある。

注入方式

現場で主剤と硬化剤を計量して混合する現場調合方式と、注入ガンに主剤と硬化剤が別々にパックされたフォイルパックをセットして注入時に自動的に混合されるカートリッジ方式がある。

回転・打撃型

孔内にカプセルを挿入し、その上から先端部に所定の角度を有する形状のアンカー筋を回転または回転打撃して、カプセルを粉砕・混合しながら埋め込む方法。

打込み型

孔内にカプセルを挿入し、その上から先端が平端な形状のアンカー筋をハンマーなどで打込み、カプセルを粉砕・混合しながら埋め込む方法。

その他のアンカー類

あと施工アンカーの一つで、金属系アンカーおよび接着系アンカー以外のアンカー。

アンカーピッチ

隣り合うアンカーとアンカーの中心間距離。アンカー間隔ともいう。

へりあき寸法

施工したアンカーの中心から最も近い母材端部までの距離。

はしあき寸法

アンカーの中心から作用応力方向のコンクリート端部までの距離。

ゲージ

アンカーの列と列の間隔をいう。

鉄筋干渉

穿孔中にコンクリートドリルの先端が、母材中の鉄筋に当たること。

破壊モード

アンカーの引張試験やせん断試験で、アンカーと母材との一体化が壊れる形態。

コーン状破壊

アンカーの引張試験において、アンカーが母材を円錐状に破壊する破壊モード。

アンカー抜け

アンカーの引張試験またはせん断試験で、アンカーが孔から抜ける破壊モード。

アンカー破断

アンカーの引張試験またはせん断試験で、アンカーが破断する破壊モード。

付着破壊

接着系アンカーで、コンクリートと接着剤の界面、または接着剤とアンカー筋の界面でアンカー筋が抜ける破壊モード。

設計強度

素材強度とそれを基に計算した抵抗機構強度のうち、最も小さい強度をいう。

規格降伏点強度

降伏点のJIS規格内の最小値。

抵抗機構強度

アンカー引張力またはせん断力が作用したとき、アンカーが抵抗する強度をいう。

素材強度

アンカーの基本性能を表すもので、金属系アンカーでは本体と接合筋の鋼材強度、接着系アンカーでは鋼材強度と付着性能をいう。

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